現在の”洋傘”誕生の歴史をふりかえり”傘文化”を読み解く
雨の日、何気なく差す、傘。
あたりまえのように使っていますが、傘はいつできたのでしょうか?
意外と考えたことのない傘の歴史。
実は、日本で傘は古墳時代(西暦500年ごろ)にはすでに存在していたと言います。
「古墳」と名のつく時代にすでに傘があったなんて驚きですよね。
そして、時は経って1928年。
この年に、私たちが現在持ち歩いている「折りたたみ傘」が開発されました。
当たり前のように使っているあの折りたたみ傘も、誰かが開発したものなんですね。
こうして見ていくと傘の歴史って面白いですよね。
今回は、知っていそうで、意外と知らない傘の歴史を紐解いて、傘文化について考えていこうと思います。
①外国で使われていた洋傘の歴史
では、洋傘はいつから存在していたと思いますか?
世界の傘の歴史を紐解いてみると、なんと傘は4000年以上も前から存在していたと言います。
古代オリエント文明の時代に描かれた壁画に、傘を差している人物がいることから、そのように言われています。
この頃は国王など一部の人が使っていたようで、一般の人が傘を使うようになったのが古代ギリシア時代です。
一般と言っても富裕層の人たちですが、女性が外に出る時に、従者に傘を持たせて歩いたと言います。
しかし、当時は傘は雨を避けるために使われていたのではなく、陽を避ける、つまり日傘として使われていたようです。
現在のような開閉式の傘が開発されたのが、13世紀のイタリアです。
その後、現在のような洋傘が普及し出したのが、18世紀ごろです。
この頃になると、日よけの目的ではなく、雨から身を守るために使われるようになりました。
それまでは、雨が降っても傘を差さずに歩いていたというのですから、現在の私たちからすると少し不思議ですね。
②外国から日本への洋傘の輸入
では、日本に洋傘が初めて登場したのはいつなのでしょうか?
記録では、1804年の長崎の輸入品目の中に「黄どんす傘一本」と記されているのが、日本における洋傘の最古の記録と言われています。
あの有名なペリー来航の際には、ペリーと共に来航した水兵が傘を差して歩き、この時に一般の人が初めて洋傘を目の当たりにしたと言います。
傘においても、まさに「黒船来航」だったわけですね。
③日本で作られてきた傘の種類
では、洋傘が日本に輸入されるまで、日本には傘はなかったのでしょうか?
いえ、そんなことはありません。
日本には「和傘」という独自の傘の文化が発達してきました。
ここで日本独自の「和傘」について、いくつかの種類を見ていきましょう。
1、京和傘
和傘の中でも京都らしい上品な雰囲気があり、高級素材で作られている和傘です。
職人によって丁寧に作られ、細かく見ると数十工程もの段階を経て作られるものもあり、高級傘として知られています。
2、番傘
がっしりとして骨太の作りが特徴です。
シンプルな作りで、江戸時代に生まれて以降、庶民の間で使用されてきました。
現在では、旅館や料亭などのインテリア・装飾品として利用されていることが多いです。
3、蛇の目傘
骨組みが細く、持ち手部分が黒漆で仕上げられているのが特徴の和傘です。
歌舞伎の舞台でも使われるほどの華やかさがあり、名前とはイメージとは裏腹に繊細な美しさも持ち合わせています。
「蛇の目」とは、傘の模様が蛇の目に見えることから、そう呼ばれています。
4、和傘
上記を総称して「和傘」と言います。
中棒や骨組みなどが竹で作られており、和紙を張り、和紙に油を染み込ませることで防水性を持たせています。
西洋の傘とは、素材や防水加工が異なり、同じ傘といっても全く別物と言えます。
⑤現在使っている傘と昔使われていた傘の構造の違い
傘は4000年以上も前から存在しましたが、紀元前の時代から壁画に描かれた傘を見る限り、開いた時の形はそれほど変わっていません。
しかし、時代の経過とともに、使い勝手がよくなるように進化を遂げてきました。
傘が開閉式になったのもその進化のひとつです。
現在の傘の構造になったのは18世紀ごろ。
イギリスで開発されました。
4000年以上もある傘の歴史からすると、最近のことなのですね。
⑥折り畳み傘の誕生
便利な折り畳み傘が誕生したのが、1928年のことです。
ドイツのハンス・ハウプトという人が開発しました。
その後、クニルプス社という傘メーカーが製造・販売を行い、普及していきました。
クニルプス社は現在でも折り畳み傘の一流ブランドとして知られています。
日本では折り畳み傘は、1950年以降に普及していきました。
⑦軽量化やワンタッチ式などの傘の進化
1960年ごろにはワンタッチで開く「ジャンプ傘」が登場し、一気に普及していきました。
60年ほど前のことなので、それほど昔のことではありませんね。
これ以降は、傘の劇的な変化というのはないものの、より使いやすく・より快適にと、現在でも傘は進化し続けています。
中でも骨組みの進化は著しく、骨組みにグラスファイバーやカーボンファイバーが採用されることで軽量化・頑丈化が進みました。
現在の傘は、当時に比べると「超軽量」「超頑丈」な傘になってきています。
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