私たちにとって身近なアイテム、「傘」。

そんな傘にも実は色々な豆知識が潜んでいることはご存知ですか?

今回は知って楽しい!豆知識を厳選3つ紹介したいと思います♪

目次

1.童謡の歌詞にも出てくる「じゃのめ」って?

2.傘って実は「魔除け」にも…?

3.実は縁起物なんです…!

4.さいごに…

1.童謡の歌詞にも出てくる「じゃのめ」って?

あめあめ ふれふれ かあさんが

じゃのめで おむかい うれしいな

ピッチピッチ チャップチャップ

ランランラン

みなさんご存知ですよね?有名な童謡「あめふり」の歌詞です。

少し憂鬱にも思えてしまう雨の中を、子どもが楽しそうに飛び跳ねながら歌っている光景が浮かぶ、
微笑ましい童謡です。

ところで…「じゃのめ」ってなんのことだかご存知でしょうか?

「じゃのめ」はズバリ、雨傘、「蛇の目傘」のことを指します。

蛇の目傘は、元禄の頃から作られていたと言われており、近世を通じて広く用いられました。
竹で作られた骨組みの中心部と縁まわりに青土佐紙、その中間に白紙を張り、
開くと蛇の目模様(○)になることから「蛇の目傘」と呼ばれるようになったそうです。

畳んだ状態では細身なのが特徴で、明治以降は主に女性用に用いられたとのことなので、
「あめふり」の童謡の”おかあさん”も蛇の目傘を使っていたのでしょうね。

「蛇の目」は文字どおり、ヘビの目を表したものです。
丸い模様が、蛇の目のように見えることからそう呼ばれています。
戦国武将、加藤清正もこの家紋を使っていたのは有名ですね。

古代より蛇は神聖な動物とされ、邪や厄を払う力があるとされてきました。
そういう理由で、魔除けとして使われることもあるそうです。

2.傘って実は「魔除け」にも…?

1でもご紹介したように、実は…傘自体にも魔除けの意味があるのです。

和傘は、平安時代頃に伝来したと言われています。

高貴な人に差して、日よけだけではなく、魔除け、そして権威の象徴として使われてきたそうです。
最初は雨を避ける実用的な道具という使われ方ではなかったのですね。

京都・知恩院の七不思議の一つと言われている「忘れ傘」、御影堂正面の東側から軒裏を見上げると、
今も骨だけとなった一本の傘を見ることができます。

これは御影堂を建てた際に、当時の名工・左甚五郎が、魔性をさえぎる力があるとされた傘を魔除けのためにおいていったという説もあるそうです。

3.実は縁起物なんです…!

結婚式などで、和装の花嫁さんが「蛇の目傘」を差しているのを見かけたことはありませんか?

これは、露払いと厄払いで物事が丸くおさまる縁起物とされているからですが、
一部の地域には「傘渡し」という風習があり、嫁入り道具に傘を持たせるのだそうです。

花嫁の親が、これから嫁ぐ娘を厄災から守って欲しい、という思いを込めてお守りのように持たせるのだとか。
親が子を想う、とても素敵な風習ですね。

皆さんも、大切な誰かに「どんな天候でも快適に過ごせますように」と、
気持ちを込めて傘をプレゼントしてみるのはいかがでしょうか?

4.さいごに…

時には実用性のある生活の道具として、時には魔除けとして、時にはファッションアイテムとして…古くから日本人の生活に傘は根付いていました。

技術が進歩して、軽量化やUVカットなど、機能面では大きく進化したのに、
18世紀頃から基本的な仕組みや形が変わらないのは少し不思議でもあり、興味深いですね。

形は変わらない…この形がベストなのか、まだまだ進化していくのか…傘のこれからが楽しみでもありますね。

現代の優れた機能を持ちながらも日本の伝統的な柄や色で彩られた傘をさして、
傘とともに過ごした先人たちに思いをはせるのも良いかもしれませんよ。